福岡県八女市にある盛弘鍛冶工場が手掛ける盛弘の包丁は、その卓越した切れ味と職人技で知られ、現在では入手までに8年以上の待ち時間が必要とされています。本記事では、盛弘の包丁の特徴、使用されている安来鋼、特に蕎麦切り包丁の詳細、長い待ち時間の理由、そして会社情報について詳しく解説します。
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盛弘の包丁とは?
盛弘鍛冶工場は、1961年(昭和36年)に福岡県八女市で創業し、農業用刃物の製造や修理を行っていました。しかし、「これからの鍛冶屋は農機具だけでは食べていけなくなるかもしれない」という初代の意向から、2代目の平泰明氏は、高校卒業後に和包丁日本一と言われる「大阪府堺市」にて修業をし、和包丁の研磨技術を習得しました。ここで得た技術が、盛弘の包丁の卓越した切れ味の原点となっています。
そして現在、盛弘の包丁は、完全受注生産で鍛造から仕上げまでを一貫して手作業で行うことで、機械作りでは真似することのできないほどの、切れ味と強度を兼ね備えた包丁作りを行っています。
盛弘の包丁の特徴としては、刃の両側がステンレスで真ん中に安来鋼の青ガミ2号を挟むことで、刃先は錆びても、そのほかは錆びないため、手入れをしっかりしていくことで、刃は小さくなりますが、末長く使うことができます。なにより、切れ味がすごく良いのが特徴です。
ちなみに、切れ味の良さについては、工業試験場において、顕微鏡写真による組織検査と切れ味試験機による切れ味試験を行い、科学的にも証明されているそうです。
初代の方の先見性も素晴らしいですが、実際に堺市に行って修行して、学んだことを持ち帰った上で、これだけ素晴らしい包丁を生産していくというのは、一つ一つを丁寧に手作業で作られているからなんでしょうね。
大阪府堺市と和包丁についてはこちらの記事をご覧ください。
▶和包丁の聖地・大阪府堺市の刃物の歴史と盛弘包丁の関係についてリサーチ!
堺市で作られる包丁「堺打刃物」については、楽天市場などでチェックできます。(PR)
和包丁の聖地とも言われている堺市の包丁も素晴らしいので、チェックしてみてください。
盛弘の包丁で扱っている包丁は?
本職用包丁
出刃包丁:分厚くて頑丈な出刃包丁
正夫包丁:刺身用の和包丁
蕎麦切り包丁(尺1):尺1の蕎麦切り包丁
家庭用包丁
文化包丁:家庭で一般的に使用されている包丁
菜切り包丁:野菜を切るときに便利な包丁
牛刀:文化包丁に比べて刃渡りが長い包丁
ペティナイフ(大):文化包丁に比べて軽くて使いやすい包丁
ペティナイフ(小):文化包丁に比べて軽くて使いやすい包丁
本職用だけでなく、家庭用の包丁も扱っていますが、家庭用であっても一貫した手作りであることは変わりなく、本物の切れ味が保証された商品のため、こちらも8年の待ち時間がかかるようです。
盛弘で使用されている安来鋼とは?
安来鋼(やすきはがね)は、島根県安来市にある日立金属安来工場で生産されている高品質な特殊鋼のことで、刃物用鋼材として高い評価を受けています。
特に「青紙2号」は、硬度と粘り強さを兼ね備えており、鋭い切れ味が持続する特徴があります。盛弘の包丁では、この青紙2号を芯材とし、両側を錆びにくいステンレスで挟む三層構造を採用しています。これにより、優れた切れ味と耐久性、そして手入れのしやすさを実現しています。
安来鋼については、こちらの記事をご覧ください。
▶盛弘の包丁を支える安来鋼とは?鋼材の特徴と選び方についてリサーチ!
盛弘の包丁の蕎麦切り包丁紹介
盛弘鍛冶工場が製作する蕎麦切り包丁は、職人の手によって一本一本丁寧に鍛造されています。その特徴は、鋭い切れ味とバランスの良さで、プロの蕎麦職人から家庭の料理愛好家まで幅広く支持されています。また、名入れサービスも行っており、オリジナルの一本を手に入れることができます。
蕎麦切り包丁だからというわけではなく、盛弘の包丁全てにおいて切れ味が良いため、使っている方がとても楽に切れるとおっしゃっていました。
また、切れ味だけでなく、とても持ちやすいという声もあるので、包丁としてとても使いやすいということがわかります。
蕎麦切り包丁の商品紹介
完全受注生産・予約商品【本職用】蕎麦切り包丁(尺1)
販売価格160,000(税込み)
鏡面仕上げは+3,000円
受注後に手作りでの製造となるため、仕上がりまでの期間は8年ほど。
販売ページ:[【完全受注生産・予約商品】【本職用】蕎麦切り包丁(尺1)][福岡 : キッチン][調理・製菓道具 : 包丁]【そのまんま通販】特産品ギフトを産直お取り寄せ
かなり高価ですし、8年は長いですね。ただ、価格の面でも待ち期間の面でも理由がありましたので以下に記載します。
なぜ8年も?待ち期間の推移について
盛弘の包丁は、完全受注生産であり、全ての工程を手作業で行っています。そのため、生産量に限りがあり、注文が殺到することで待ち時間が長期化しているようです。
また、2025年1月時点で新規受注を一時停止しており、受注再開の際はオンラインショップページで案内される予定です。
待ち期間の推移を見てみると
2014年10月:1年以上
2019年3月:2~3年
2020年3月:3~4年
2020年6月:5年以上
2020年2月:8年以上
2022年4月:新規受注一時停止
2022年5月:受注再開
2025年1月:新規受注一時停止
となっており、新規の受注が多いことと、一貫した手作りで丁寧に制作されているため、生産が追い付かずに待ち期間が伸びているのが分かります。また、それにより高価になってしまうのは当然ですよね。
再度受注再開のタイミングを見逃さないよう、チェックが必要ですね。
会社情報
盛弘の包丁を手掛ける、盛弘鍛冶工場について紹介します。
住所:福岡県八女市立花町白木440-4
営業時間:8:30から18:00
定休日:日曜日
お問い合わせ:電話・FAX共に0943-35-0051
包丁の販売だけでなく、研ぎ直しや修理も行っていますので、購入した包丁のメンテナンスをしていただくことで、末永く使用することができます。
盛弘鍛冶工場のある福岡県八女市の観光情報については、楽天トラベルたびノートで確認できます(PR)。
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盛弘の包丁についてのまとめ
以上、ザワつく!金曜日で紹介!8年待ちの蕎麦切り包丁とは??製造する盛弘の包丁についてリサーチ!をお届けいたしました。
番組で紹介された、盛弘鍛冶工場の蕎麦切り包丁は、職人の技術と高品質な素材で作られ、その切れ味と耐久性から多くの支持を得ています。
しかし、完全手作業による生産のため、現在では入手までに8年以上の待ち時間がかかります。長い時間がかかりますが、本当に良い逸品ですので、興味を持たれた方は、公式サイトで最新の情報を確認し、受注再開の際に検討してみてはいかがでしょうか。
公式サイト:盛弘の包丁
オンラインショップ:
さらに、盛弘鍛冶工場の職人技を紹介する動画も公開されています。包丁作りの工程や職人のこだわりを視覚的に理解するために、ぜひご覧ください。
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