筋力トレーニング~高齢者や女性にもおすすめ!自宅でできる簡単メニュー~体幹

健康について

日常生活で筋力低下を感じたり、スポーツなど目標に向かうにあたり、筋力を強化する必要があることが多々あります。しかし、筋肉がしっかり働くためには、体幹がしっかりしていることが大切です。そこで今回は体幹の必要性とともに、ご自宅で安全かつ簡単にできる体幹の筋肉がしっかり働き、しっかりした土台を作るための運動を紹介いたします。
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体幹の筋肉がなぜ必要か

日常生活やスポーツにおいて手足を使って運動を行いますが、手足の筋肉がどんなに強くても体幹が弱いことで手足の筋肉が強く働けなくなってしまいます。

例えば、腕で何かを持ち上げようと思ったときに、腕は体幹から生えています。そのため、体幹が弱いと腕の土台がグラグラなため、腕の出力が発揮できないということになります。

ちょうど壁に刺さっているフックにものをかけるときに、壁や下地がしっかりしていないと、どんなにしっかりとしたフックを使っていても、フックが抜け落ちてしまうのと一緒です。

脚についても一緒です。
地面を一所懸命に蹴飛ばしても、体幹が弱いと地面を蹴った力が緩い体幹に吸収されてしまい、力を発揮することができません。

例えるならば、ふたつの物体に挟まれたバネをイメージしてください。
両方が固い物質であれば、バネは強い力で双方を押し出そうとします。しかし片方が柔らかい物質であると、力はそこに吸収されてしまい、もう片方を押す力が弱くなってしまいます。

はつぐ
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まとめると、体幹がしっかりとしていることで四肢の筋肉は本来の力を発揮できるため、まずは体幹をしっかりすることが価値があると言えます。

筋力強化の前に筋出力強化を行いましょう

前述のとおり、体幹を強くすることが四肢の筋肉を強く使う前提条件となりますので、「とにかく腹筋をしっかり鍛えよう!」というのはちょっと焦りすぎです。

まず、体幹がしっかりとしている状態というのは、腹筋が強い状態ではなく、腹圧がしっかりとかかっている状態と置き換えることができます。腹圧を高めるためには、いわゆる腹筋運動で鍛える腹直筋ではなく、横隔膜や腹横筋、多裂筋、骨盤底筋群という筋肉が働いていることが必要になります。だからと言って、腹横筋を鍛えよう!というのはまだ早いです。

それは、今持っている筋肉がちゃんと働いていない可能性があるため、筋力ではなく、筋肉の出力が低下している可能性があると言えます。その状態で強化運動をやるのは負荷もしっかりかけられないですし、時間ももったいないからです。
ではどうするのか?

腹横筋をしっかりと働かせることをやりましょう。
ということで、やり方を説明していきますね。

はつぐ
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その前に補足です。なぜ体幹なのに背筋に触れずに腹横筋で腹圧をあげることを重視するのか?
それは、下図のように、背中側には背骨がありますが、前側はお腹の筋肉で支えないと、圧が抜けてしまうからです。
ここでお腹の筋肉を働かせることで、お腹に圧がかかり、背骨と併せて前後にしっかりとした柱ができるということなんです。

腹筋群のスイッチONして働かせましょう

顎を引くだけ20秒

一つ目のやり方は、顎を引いて20秒するだけです。
頸部が下を向いて20秒するとお腹の筋肉のスイッチが入ります。逆に上を向いて20秒するとスイッチが切れてしまいます。

実際に試していただきたいのは、物を持っていただいて重さを感じます。次に顎を引いて20秒してからもう一度持ってみてください。
おそらく軽くなっていると思います。
もし、変化が感じられない場合には、上を向いて20秒してから物を持ってみてください。
それから顎を引いて20秒してから再び持ち上げてみてください。

他にも顎を引く前と後とで、足踏みをしたときの体幹の安定感も比較してみてください。

はつぐ
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我々は日常生活でリラックスしているときなどに背中が丸まった状態で正面を見ると、頸部にとっては上を向いている状態になるため、比較的お腹のスイッチが切れていることが多いと思いますので、わずか20秒、是非やってみてください。

腰かけて骨盤の運動でお腹や腰の筋肉を働かせつつ腹圧を高めていきましょう

椅子などに腰を掛けてください。足は地面についている状態が良いです。
この状態でゆっくりと骨盤を前後に動かしましょう。
この時お尻の骨で床を感じてください。
また、骨盤が前後に動くことで背骨が動いていることを感じてください。

骨盤が後ろに倒れれば背骨が丸まって目線が下がります。
骨盤が前に起きれば背骨が伸びて目線が上がります。

何回か動かしたら、自分が真ん中と思う位置で止めてください。

今度はそこから小さく前後へゆっくりとした動きで繰り返します。
可能であれば、隣の方に気づかれないくらい小さく動かしてください。
20回~30回程度行いましょう。

真ん中で止めます。

今度は左右に大きく動かします。

この時もお尻の骨で床を感じながら、骨盤が動くことで背骨が動くことを感じてください。

骨盤が右へ傾けば頭が倒れないように背骨は左へ曲がります。
骨盤が左へ傾けば頭が倒れないように背骨は右へ曲がります。

もしこの動きが分かりづらい方は、両手を横に広げて腕が傾かないようにやってみください。

数回繰り返したら、また小さく20回から30回程度繰り返します。

真ん中で止めます。

次に上から見たときに円を描くように、骨盤を動かします。
難しい方は、前→右→後ろ→左→前のようにやりながら、徐々に円にしていきましょう。

ここでも大きな動きから徐々に小さな動きへと切り替えていきましょう。
10周回ったら逆回りをします。

ポイントとしては、大きく動かして終わりにしてしまうと、可動域全部を使うため最後に力が抜けてしまったり、筋肉ではなく、重力を使って動作してしまう可能性があります。
また、速く動かすと反動を使ってしまい、筋肉を使わない可能性があります。
そのため、ゆっくりと小さく動かすことで筋肉を働き続けていくことができます。
また、呼吸は止めることなく行うことも大切ですね。

この運動は、運動を行う前にやることで次にやる運動でお腹の筋肉が働くことを促すため、スポーツやトレーニングの前、散歩などの軽い運動の前でもやることがおすすめです。

はつぐ
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大きくゆっくり前後→小さくゆっくり前後20~30回
大きくゆっくり左右→小さくゆっくり左右20~30回
大きくゆっくり右回り→小さくゆっくり右回り10周
大きくゆっくり左回り→小さくゆっくり左回り10周

補足です。
骨盤と背骨が連動して動いている。
このことを感じながら数回やることで骨盤の動きの際に背骨の連動が強化されるため、立ち上がり動作などがやりやすくなりますので、やってみてください。

こんな感じで自分の体の動きに気づきを与えることで、動作は格段にやりやすくなることは多々ありますので、日常動作でも自分の体の動きを感じてみると良いですよ。

骨盤底筋群を強化しましょう

骨盤底筋群は腹圧を高めるばかりか、尿漏れなどの予防にも有効なので、鍛えておくメリットは大きいです。

やり方は、椅子に腰を掛けて、ゆっくりと肛門を絞めていきます。肛門を絞めたらそのまま10秒キープします。

慣れないうちは、かなり難しく息を止めてしまうこともあるかと思いますが、呼吸は止めずに短い時間からやっていきましょう。

また、立って行うことで意識しやすい方もいらっしゃるかと思いますので、試してみてください。

慣れた10秒を10回実施してみましょう。

骨盤底筋の運動はなかなかやりづらいため、道具を使って実施するというのもおすすめです。
道具を使うことで自然と骨盤底筋を使う運動ができるばかりか、つまづき対策や美脚のための腸腰筋強化、ヒップアップのためのハムストレングス強化、下腹の引き締めのための腹直筋強化運動ができるアイテムもありますので、道具の使用を検討してみても良いと思います。

スポーツには強制的にお腹を使う運動が有効

はつぐ
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ここまでに簡単にできる運動の仕方をお伝えしましたが、スポーツや日常生活でお腹の筋肉を正しく使うためには、意識してお腹を使う練習をするのはあまりお勧めできません。
意識して運動する習慣をつけると、意識できているうちは良いですが、意識しなくなったときにうまく使えなくなってしまう可能性があるからです。
仮に意識して動作するのであれば、それが無意識にできるまでひたすら反復するという方法もありますが、かなり努力を要します。

そこで、無意識に(強制的に)お腹の筋肉を使い、腹圧を挙げた状態を作りつつ運動することで、お腹の筋肉を使う状態を無意識にできるようになりますので、以下の運動をお勧めします。

寝たままできるバスタオルを使った運動

バスタオルを折りたたみ、10㎝幅で5㎝くらいの高さになるようにします。長さは頭からお尻まであれば十分です。

折りたたんだバスタオルの上に頭から背骨、お尻を載せます。

腕を組んで膝を立てます。
この時に背骨が浮いている方は背中の筋肉でバランスを取ろうとしてしまうため、骨盤をタオルに押し付けるように意識して背骨全体がタオルに触れるようにします。

この時点でタオルから落ちまいとする気持ちが働いています。
くわえて、背骨が付いた状態を維持するために、バランス戦略としてお腹の筋肉が働いています。

この状態でゆっくりと足踏みをしていきます。
左右交互に30回程度を目安に実施してください。

はつぐ
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この運動を行うことで足を動かすときにお腹の筋肉を一緒に使うということを身体が学習してくれますので、是非やってみてください。

おススメアイテムの紹介

この運動をやっているときに、素晴らしいアイテムを見つけたので紹介いたします。
コアヌードルというものなのですが、実際に使ってみるとタオルでやる以上にしっかりとお腹が働きます。
商品の見た目上、100均のスポンジなどで作れるのではないかと試してみたのですが、この硬さが絶妙でほかの商品で代用はできないくらい秀逸です。
臨床現場でも使っていますが、動作の安定向上や脊柱管狭窄症の間欠性跛行の軽減とその持続など、多くの結果を得ることができました。
個人的に超おすすめの逸品です。

まとめ

全ての動作において、体幹がしっかりとすることは非常に有効といえます。まずは体幹を鍛える前にスイッチを入れること。それでも不足があれば筋肉を働かせることをやりますが、通常の腹筋運動で鍛えられる腹直筋ではなく、腹圧を高めるための腹横筋を鍛えることが有効です。
また、動作を持続的に安定させるためにも、無意識下で腹横筋を働かせられる運動を行うことが日常生活やスポーツで体幹を安定して使うことにつながります。
体の力が働くのを邪魔してしまう要因について次回

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