最近話題の「筋膜リリース」を自宅で、しかも自分で簡単にできるというすぐれものの「筋膜スクレイパー」を体験してきました。筋膜スクレイパーを体験した感想や、理学療法士の視点から得られる結果などについて書いていきます。
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筋膜スクレイパーとは
ファイテンから販売されている商品で、筋膜リリースが家庭で簡単にできるというもの。短時間で簡単に、軽い力で優しく滑らせるだけで、筋膜に振動刺激を与えて動かし、筋肉のスムースな動きをサポートするものです。
大きさは高さ約16㎝、直径約5㎝で本体の重さが205gと、片手で軽く持てて、扱いやすいサイズとなっており、ファイテンのメタックス技術を使用しています。
そしてなんと!!
広島東洋カープのヘッドトレーナー石井雅也さんが監修されたもので、12球団で使用されているんです!
ということは……、プロの選手が性能を認め、ご自身の身体のコンディショニングを整えるのに使用されているくらい、信頼できるアイテムですね。
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使用上の注意
使用上の禁忌事項についてと、妊婦さんにご使用可能かファイテンに問い合わせてみました。
〇妊婦の方への使用について
直接の影響はございませんが、お腹まわりへのご使用は控えていただくようご案内させていただいております。
〇禁忌事項について
使用上の注意といたしまして、下記項目をご案内させていただいております。
・怪我や故障の原因になりますので他の機器などと併用しないでください。
・事故や体調不良の原因になりますので、他の器具や機器などと同時に使用しないでください。
・ペースメーカーなどの電磁障害の受けやすい体内植込み型医用電子機器を使用している方は使用しないでください。
店舗でも注意点について聞いてみました。
・10分の連続使用で自動で切れますので、同じ部位に長く使用しないようにしてください。
・頭部への使用はしないでください。
このようなご回答をいただきました。
使用できない方としては、電磁障害の問題がある方ということになりそうですね。かなり幅広く使えることが分かりました。
購入後説明書より気になった部分を一部抜粋(6月4日追記)
・首の周辺に使用するときは特に注意し、首の前方及び頭部には使用しないでください。
・パソコンからの電源供給はしないでください。
・防水ではありません。漏電によって、感電や発火の原因になりますので風呂場などで使用しないでください。
・体調不良の原因になりますので食後は十分に時間をおいてからご使用ください。
生活防水ではあるのですが、塗れた手で使用したり、パソコンから充電したり、食後のまったりタイムに使用したり、ついついやってしまいそうですが、これらはNGなので注意が必要ですね。
筋膜スクレイパーの使い方
・ファイテンのメタックスローションを塗って滑りを良くします。
・使いたいところの筋肉を伸ばした状態で、筋膜スクレイパーを気になる部分に軽く滑らせます。
各部位への使い方のパンフレット写真を以下に入れますのでご参照ください。
より効果を出すために、「ファイテン筋膜スクレイパーの使い方。筋膜のつながりを意識して効果増大!」はこちらから
体験してみての感想
ファイテンのショップで体験してきました。
実施した部位は左下腿です。
まず、左の下腿に硬さがあり、右足首に比べて左足首の動き(背屈可動域)が低かったのですが、メタックスローションを塗った段階で下腿の硬さが軽減し、背屈可動域が少しだけ拡大していました。
そして実際に筋膜スクレイパーを使ってみると……
スイッチを入れると、結構しっかりと機械が振動します。
強度が3段階になっていますが、最大の強さでも持っていても不快になるような振動ではなく、振動音もそれほどではありません。
そのまま装着されたノーマルブレードを左下腿に当てて上下に滑らせてみましたが、それほど強い刺激はなく、思った以上にソフトな感触です。
そのまま上下に滑らせていきます。
この時のポイントは、対象となる筋肉を伸長させておくと良いとのことでしたので、膝を伸ばして足首を上に向けて(背屈)した状態でやりました。大体15秒くらいでしょうか。
やっている間は特に変化を感じることはなかったのですが、終わってみると……。
まず最初に感じたのは、
左足が軽い!
そしてメタックスローションを使った後よりもさらに足首の可動域が拡大しました。
ふくらはぎをつまんでみると、柔らかい!
正直痛いところはなかったので、痛みについてはわかりませんが、この記事を書いている今現在、実施直後ほどではないにしても効果がまだ残っていますので、十分満足な結果でした。
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筋膜リリースとは?
さて、筋膜スクレイパーで筋膜リリースができるとありますが、そもそも筋膜リリースって何でしょうか??
筋膜リリースとは、筋膜に対して緩やかに圧や伸長刺激、振動刺激を与えることで、捻じれたり、硬くなってしまった筋膜の制限を解除し、筋膜の長さ(形状)を整え、痛みの軽減や機能の向上を図るものです。
勝俣ら¹⁾によると「筋膜リリースの効果は1日以上持続することが分かった。」また、「筋膜リリースはストレッチングに比べ他動運動時の伸張性の改善あるいは疼痛閾値の上昇を期待でき、その効果はストレッチングより持続すると考える。」とあります。
簡単に言ってしまうと
各組織をつなげている筋膜に圧をかけたり、伸ばしたり、振動を与えると、捻じれや硬くなった筋膜を整えて、痛みを軽くしたり、働きを良くするということですね。
筋膜スクレイパーは振動刺激に当たりますね。
それと、筋膜リリースの効果は1日以上続くようです。
そして、身体を動かされたときの柔軟性もしくは痛みを感じるまでの角度が向上するということですね。
持続時間や、柔軟性もしくは痛みを感じるまでの角度の拡大はストレッチよりも上ということですね。
そもそも筋膜とは??
先ほどから筋膜へのアプローチについて書いてきましたが、筋膜って何でしょうか??
筋膜とは、筋肉を包んでいる膜と言われることが多いですが、それは狭義のとらえ方であり、筋肉を包む膜だけではなく、筋や骨、血管、内臓などの様々な組織を連結させるものが筋膜(結合組織)ということになります。
つまり、筋肉を包んでいるだけではなくて、全身にわたって存在し、全身の組織をつなぎ合わせているものということです。
筋膜の役割と特徴
筋膜の役割は大きく3つあります。
・身体を支える役割:筋膜がその張力により身体のバランスを保っています。
・力を伝える役割:例えば、腕を動かしたときにその力は筋膜を通じて、他の部位に伝わります。そうすることで姿勢を安定させ、他の筋も働くことで協調した動作が可能となります。
・感覚の伝達:筋膜には感覚を感じる器官が存在し、筋膜を介して様々な感覚が伝えられます。
筋膜の特徴として
筋膜の一部がけん引されたとき、その力は全身に波及します。それはセーターの一部分を引っ張ったときに、全体が歪むイメージです。
さらにこの歪みは筋膜に記録され、姿勢や運動のパターンを形成しますが、このパターンは変えなければ、持続する傾向にあります。
例えば、足首を痛めて(歪めて)そのまま放置したとします。すると、その歪みはそのまま残ってしまうばかりか、時を経て膝へ行き、腰を通過して肩の痛みなどに現れることがあります。
その時には肩へのアプローチをしても、しばらくするとぶり返します。この場合根本の足首の歪みを整える必要があります。
つまり、一か所が不調をきたすと、それは全身に広がってしまうため、最終的に痛いところに原因があるわけではないということが言えます。
筋膜を整えると……
筋膜が歪み、柔軟性が失われると、痛みや可動域の低下、筋の働きの低下が引き起こされます。
裏を返せば、筋膜を整えることで、痛みの緩和、可動域の拡大、筋の働きの向上が得られます。
まとめ
筋膜スクレイパーは筋膜リリースが自宅でできるというものであり、実際に使ってみて、筋の硬さの軽減。関節可動域の拡大と下肢の軽さが得られました。
値段は高めですが、プロ選手が使用している信頼性と買ってしまえば長く使えること。今回お試しで使った時間がわずか約15秒でこれだけの結果が出たことを考えると、決して高くはないと感じました。
スポーツ前のコンディショニングや日常生活で身体を状態を整えるのにお勧めです。
参考文献
1)勝又泰貴 他、筋膜リリースの効果の持続時間に関する検討、第45回日本理学療法学術大会抄録集、2009
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