日本各地で行われているよさこい祭り。なんとなく知っていはいても、実際のところどのようにして始まり、日本各地で行われるようになったのか?どのようなルールで開催されているのか?どのような成り立ちのチームが参加しているのか?を調べてみました。
この記事の目次
よさこい祭りはどんなお祭り?
よさこい祭りは毎年8月9日~12日の4日間に行われるお祭りで、高知市内の16の会場で行われています。
約200のチームが県内外から集まり、約20,000人の踊り子が手に持った鳴子を鳴らしながら市内を乱舞する土佐のカーニバルです。
よさこい祭りの発祥と歴史
昭和29年に高知商工会議所が中心となり、不況を吹き飛ばし、市民の健康と繁栄を祈願して行われたのが始まりです。
昭和29年には21チーム750人の方が参加されましたが、今では20,000人の方が参加するばかりでなく、日本国内にとどまらず世界に広がりを見せています。
そこに至る道のりとして、1970年代には日本万国博覧会に参加し、日本の祭り10選に選ばれました。
また、このころにはフランスのカーニバルに招待され、サンバ調にアレンジされた踊りを披露しています。
平成4年にはよさこい祭りに感銘を受けた北海道の学生が主体となり、北海道でYOSAKOIソーラン祭りを開催し、それを皮切りに日本各地でよさこい祭りが開催され、よさこい全国大会が開催されるに至りました。
演奏や踊りについても、演奏が伝統的な音楽からロックのバンド演奏が増えたり、振り付けも古典の踊りばかりでなく、サンバ調のものやロック調の踊りが入ってくるなど、絶えず新しいものが取り入れられながら進化しているお祭りです。
開催日時と場所は?
開催日
毎年8月9日~8月12日にかけて行われます。
8月9日 | 土佐学生よさこい大会・よさこい祭り前夜祭 |
8月10・11日 | よさこい祭り本番 |
8月12日 | よさこい全国大会・よさこい祭り後夜祭 |
会場
上町競演場 | 升形地域競演場 | 中央公園競演場 | はりまや橋競演場 |
梅ノ辻競演場 | 菜園場競演場 | 追手筋本部競演場 | 愛宕競演場 |
万々競演場 | 旭演舞場 | 柳町演舞場 | 秦演舞場 |
帯屋町演舞場 | 京町演舞場 | 高知城演舞場 | 高知駅前演舞場 |
高知大学演舞場 |
2024年スケジュール
8月9日 前夜祭
11:00~15:00 | 土佐学生よさこい大会 | 高知城内 |
17:00~ | 祈願祭 ①神事(玉串奉納) ②関係者挨拶 ③よさこい大賞カップ返還 | 中央公園 |
18:00~21:30 | 前夜祭 第70回本番受賞チームの演舞 | 中央公園 |
20:00~21:00 | 花火大会 | 鏡川河畔 |
8月10日・11日 よさこい祭り本番
12:30~16:30 | 高知大学演舞場 |
11:00~22:00 | 帯屋町演舞場 |
11:30~22:00 | 中央公園競演場 |
12:30~21:30 | 上町競演場、升形地域競演場、万々競演場、 愛宕競演場、菜園場競演場、梅ノ辻競演場、 はりまや橋競演場 旭演舞場、京町演舞場、秦演舞場、 高知城演舞場、高知駅前演舞場 |
13:15~21:30 | 追手筋本部競演場 |
17:30~21:30 | 柳町演舞場 ※11日のみ |
8月12日 全国大会・後夜祭
12:30~ | 全国大会開会式 | 高知城演舞場 |
13:15~22:00 | 全国大会 | 高知城演舞場 追手筋本部競演場 帯屋町演舞場 中央公園競演場 |
18:30~22:00 | 第71回本番受賞チーム表彰 後夜祭 | 中央公園競演場 |
昼から夜まで多くの開催会場で行われていて、市を挙げての一大イベンドであることが分かりますね。
よさこい鳴子踊りにルールはあるの??
①鳴子を持って前進すること
②曲のアレンジは自由ですが、曲のどこかに「よさこい鳴子踊り」のフレーズを入れること
この2つを守れば自由にアレンジして良く、「民衆に受け入れられさえすれば、どんなに変わってもかまわない」ということがよさこい踊りの根本にあるようです。
第71回の大賞と金賞のチーム紹介
大賞
とらっくよさこい
高知市のチームで、前身は県トラック協会のチームで「とらっく」。トラック協会がよさこい祭りから撤退してからは「とらっくよさこい」として活動されています。
2019年、コロナ渦による3年間の空白を挟んで23年と大賞をとり、24年で3連覇しています。小学4年生から60代と幅広い年齢で構成されています。
金賞
十人十色
「医療法人互光会 長浜病院」が協賛しているチームです。高知市のチームで22回の出場をしており、よさこい大賞の常連チームです。
男踊りは「土佐の豪」を、女踊りは「凛とした優しさ」を表現し、一糸乱れぬ隊列と強く優しい笑顔を目標とされています。
ほにや
生活雑貨のオリジナルブランドのメーカー「ほにや」のチームです。よさこいの良さも楽しさも伝えられるチームが必要だという考えから結成された高知市のチームです。これまでに31回の出場をしており、「よさこい大賞」が設けられた1998年以降、最も多い9回の大賞を獲得しています。
2010年9月には、ほにやがモデルとなった映画「君が躍る、夏」が全国公開されています。
旭食品
39回出場されている南国市のチームで、1973年から社内のよさこい実行委員会で新たなチームコンセプトを決めて、全社を挙げてよさこい祭りに参加されています。
旭食品の社員さんのほか、一般の方とで構成されています。女性のみのチームで、1998年から2000年まで大賞3連覇を果たしています。
24年の大賞と金賞のチームを見てみましたが、チームの構成や成り立ちからもよさこい祭りに懸ける気持ちが強く、地域全体で作り上げる熱量の高い祭りであることが分かりますね。
また、やっている方も楽しみながら、見ている方に楽しんでもらいたいという気もちが伝わってきます。
まとめ
私自身は北海道に観光に行ったときにYOSAKOIソーラン祭りを見たのが最初で最後ですが、その迫力と一体感、盛り上がりに驚きつつも惹き込まれたのを覚えています。
その後テレビで見ることしかありませんでしたが、こうして調べてみると、不況を吹き飛ばしてみんなを元気にしたいというコンセプトから始まり、型にはまることなくどんどんと進化していくよさこい祭りの素晴らしさを感じることができました。
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