スフィンクスといえば、エジプトのギザ高原にある「大スフィンクス」が最も有名ですが、世界各地には他にもスフィンクスの像が存在します。それらはどこにあり、どのような目的で建造されたのでしょうか？本記事では、現在確認されているスフィンクス像の数や場所、そしてその役割について詳しく解説します。
スフィンクスとは？
スフィンクスとは、人間の頭部（多くは王や神を象徴）とライオンの体を組み合わせた像です。この姿は古代エジプトに起源を持ち、力と知性の象徴として崇められました。エジプトのスフィンクスは特に守護の役割を持つことが多く、神殿や墓の入り口に置かれることが一般的でした。
確認されているスフィンクスの数と主な場所
スフィンクス像は、エジプトをはじめ、他の地域や文化でも発見されています。以下に、代表的なスフィンクスの場所とその特徴をまとめます。
1. ギザの大スフィンクス（エジプト）
• 場所：エジプト・ギザ高原
• 時代：紀元前2500年頃、第4王朝（カフラー王の時代）
• 特徴：世界最大のスフィンクス像で、高さ約20m、全長約73m。ピラミッドを守護する役割があったとされます。
2. カルナック神殿のスフィンクス通り（エジプト）
• 場所：エジプト・ルクソール
• 時代：新王国時代（紀元前1500年頃）
• 特徴：カルナック神殿とルクソール神殿を結ぶ約2.7kmの参道に並ぶ約1350体のスフィンクス像。頭部が羊や人間のものもあり、神アメン・ラーを象徴しています。
3. メンフィスのスフィンクス（エジプト）
• 場所：エジプト・メンフィス遺跡
• 時代：新王国時代（紀元前1500年頃）
• 特徴：高さ4m、重さ約80トンのアルバスター製のスフィンクス。神殿の入り口を守るために設置されたと考えられています。
4. ギリシャのスフィンクス
• 場所：デルポイ（ギリシャ）
• 時代：紀元前6世紀
• 特徴：エジプト起源のスフィンクス像がギリシャ神話に取り入れられたもの。ギリシャのスフィンクスは翼を持ち、謎かけを行う存在として描かれています。デルポイ遺跡のスフィンクスは高さ約2.5mで、柱の上に設置されていました。
5. アルメニアのスフィンクス
• 場所：アルメニア・古代ウラルトゥ遺跡
• 時代：紀元前9世紀頃
• 特徴：エジプトと同様に守護の意味を持つが、地域独自の彫刻技術が反映されています。
6. 世界各地の現代的スフィンクス
• ラスベガス（アメリカ）：「ルクソール・ホテル」の再現スフィンクス
• 中国・河北省：大規模なスフィンクスのレプリカ
• 目的：観光地やテーマパークとして建造され、古代スフィンクスを模倣したもの。
スフィンクス像の目的と役割
スフィンクスの役割は地域や文化によって異なりますが、主に以下の3つが挙げられます。
1. 守護の象徴
エジプトでは、スフィンクスは神殿やピラミッドを守る守護者として設置されました。特に、頭部に王や神を象徴する顔が彫られることで、権力や宗教的な威厳を示す意味もありました。
2. 信仰と神話
エジプトでは太陽神ラーを象徴する存在として、またギリシャでは謎を問いかける神話的な存在として描かれ、信仰や神話の一部として重要な役割を果たしました。
3. 政治的・社会的な象徴
エジプトでは、スフィンクスが王の権威を表す象徴として利用されました。スフィンクス像を建てることで、国家の威厳や安定をアピールしたと考えられています。
スフィンクスの目的についてのまとめ
以上、世界に現存するスフィンクスの目的はなに？現存する場所や役割ついてもリサーチ！！をお届けいたしました。
スフィンクス像は、エジプトからギリシャ、さらには現代に至るまで、さまざまな地域や時代で造られてきました。それぞれのスフィンクスには独自の目的や背景があり、人類の歴史や文化の多様性を反映しています。ギザの大スフィンクスをはじめ、世界中のスフィンクスが持つ意味を知ることで、古代文明の知恵と創造性に触れることができるでしょう。
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