改正道路交通法！施行日は2020年6月30日。あおり運転など罰則化！！

従来「あおり運転」に対して明確な規定がありませんでしたが、2020年6月2日に衆議院本会議で可決・成立された「改正道路交通法」において、あおり運転を通行を妨害する目的で行う一定の違反行為として「妨害運転罪」と規定いたしました。
この「妨害運転罪」には逆走や急ブレーキなど10の類型が該当し、罰則には即免許取り消しの行政処分も課されます。
加えて75歳以上の高齢ドライバー対策も盛り込まれておりますので、「妨害運転罪」違反と罰則についてまとめるとともに、高齢ドライバー対策についてもまとめます。
なお、今回の改正道路交通法では自転車のあおり運転についても罰則化されました。そちらについては、「自転車の危険運転に幅寄せなどのあおり運転追加！2020年6月30日施行！」をご参照ください。

新たに対象となる違反行為

従来「あおり運転」に対して明確な規定がありませんでしたが、2020年6月2日に衆議院本会議で可決・成立された「改正道路交通法」において、あおり運転を通行を妨害する目的で行う一定の違反行為として「妨害運転罪」と規定いたしました。以下に「妨害運転罪」の対象の10の類型は以下の通りです。

「妨害運転罪」の１０類型

通行区分違反 （逆走）	車間距離 の不保持	急ブレーキ	割り込み運転	幅寄せや 蛇行運転
不必要な クラクション	危険な 車線変更	ハイビーム 威嚇の継続	高速道路での 最低速度未満 での走行	高速道路での 違法な駐停車

●同乗者などにも行政処分
妨害運転をそそのかした者も罰則対象に含まれます。
これは同乗者や、事前に運転者にあおり運転を指示して、同乗しなかった場合にも適用されます。

妨害運転罪（あおり運転行為）に対する罰則

●車両の通行を妨害する目的で上記のあおり運転行為を繰り返すなど、危険を生じさせる恐れがある場合。
⇒罰則：3年以下の懲役または50万円以下の罰金。違反点数25点。
⇒行政処分：免許取り消し（欠格期間2年）

●高速道路や一般道で他の車を停車させたり、急ハンドルを切らせたりするなどして、著しい危険を生じさせた場合。
⇒罰則：5年以下の懲役または100万円以下の罰金。違反点数35点。
⇒行政処分：免許取り消し（欠格期間3年）

●同乗者など、妨害運転をそそのかした者への行政処分
免許取消し
欠格期間は最低で２年となりますが、違反点数は加算されません。
※免許がない者がそそのかした場合、欠格期間中には免許を取得できません。

75歳以上の高齢ドライバー対策

改正道路交通法には、75歳以上の高齢ドライバーに対する対策も含まれています。
一定の違反をした75歳以上の高齢者に対して、免許更新時に運転技能検査が義務となりました。

⇒運転技能検査合格の場合
認知機能検査を受けますが、そこで認知症などの可能性がある場合には、医師の診断を受けることになります。

⇒運転技能検査不合格の場合
免許更新ができません。
※繰り返し受験は可能です。

まとめ

まもなく施行される改正道路交通法ですが、今までは罪に問われなかったものが明確に妨害運転罪として規定されました。
実際に良く見る光景ともいえる行為が明確に違反となりますので、車を運転する際には、時間の余裕と気持ちのゆとりをもって運転することが必要になりますね。

少し不安なこととして、急な飛び出しを避けようとした行為でも、後ろの車にとっては「危険な妨害された！」となってしまう可能性もあります。そのようなときのためにも、ドライブレコーダーをつけて、妨害する意図がなかったことを証明する必要があるかもしれません。

また、前の車が悪意なく急ブレーキなどをかけることもありますので、そのようなときにも止まれるように、車間距離はしっかりと確保しておきましょう。

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自動車運転死傷行為処罰法とは？2020年7月2日施行であおり運転は危険運転に！

参考

参議院法務委員会インターネット審議中継（2020.6.2）
「あおり停車」も危険運転に　改正自動車運転処罰法が成立　毎日新聞（2020.6.5）
ゴゴスマ（6月9日放送）